いくちゃんの子育て短歌〜春夏秋冬〜|第4回夏・川

コラム

前回の短歌はこちら↓

 

子どもたちは川が大好きです。

暑くなってくると、ほとんど毎日のように川にいます。少しあたたかいなと感じると真冬でも「今日は川に行こう!」と言う子どもたち。2月にも、指先を真っ赤にしながら遊んでいました。

川で生き物と出会い、冒険をして、新しい遊びを生み出し、まったく同じ場所でもいつも違う時間が流れます。無限に遊びが展開していくのを見ているのは、とても面白いです。

川の思い出はたくさんあります。

最初の思い出は、いちばん上の子が赤ちゃんだったときのこと。夕方になると、抱いてもあやしても泣き止まない、そんな日々が続きました。どうしたらいいかわからず部屋をウロウロして、外の空気を吸いたくなって赤ちゃんを抱いたままふと外に出ると、ピタリと泣き止んだんです。

我が家のすぐそばに川があり、聞こえてくるせせらぎの音が、お腹の中にいたときに聞いていた音と似ているのでは、と思いました。(ビニール袋のガサガサした音で泣き止むのと似ている感じです。)

ぐずりだすと、抱っこして外へ出て、せせらぎを聞いて私も深呼吸するようになりました。それから今も、川と子育ては、切り離せないものです。

大きな石の裏にヨシノボリのたまごを見つけて、そうっと戻したり。亀と友達になって毎日会いに行ったり。枝とクリップで釣り竿を作って魚つりをしたり。少し深いところで泳いだり。石積みや、水切り大会をしたり。水晶を探したり。川を下ってどこまで行けるか冒険したり。

危険なこともありますがそれも含めて、子どもたちは川に、そして野山に育ててもらってきたなあと、実感しています。

戸田育代

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豊田市の山村地域に夫婦で移住して11年。4人の子育て中。子どもたちと、野山や田んぼの広がるご近所を散歩することが好き。子どもの頃に海外に住んだことがきっかけ...

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