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電力小売の地道な事務で、地域の課題解決を支える/(株)三河の山里コミュニティーパワー

縁側求人

めざす未来に向かって、情熱を燃やし、進めば進むほど
土台をしっかり固めなければならない。

株式会社三河の山里コミュニティパワー(以下、MYパワー)は、今、その段階に来ていると言えるかもしれません。

MYパワーは、地域課題解決の会社です。豊田市の山村地域を対象に電力小売業を行い、その利益を地域課題解決に充てています。
といっても、MYパワーが困りごとのある地域に行って課題解決に取り組むのではなく、地域住民が「自分たちで解決したい」と立ち上がった活動をサポートする役割を担っています。

めざす未来は、山村地域の住民が地元で作った電気をMYパワーを通して使い、経済が地域で循環し、住民みずから課題解決のために動いている状態。

旭地区の交流拠点「しきしまの家」足助地区の大多賀集落などでは、実際に地域のサポートを行い、再生可能エネルギーの研究・開発にも力を入れています。

そのための土台は、電力小売事業。現在MYパワーに電気を切り替えてくれている顧客に、間違いなく電気を届け、ミスのない請求書を送る。
小さな信頼を積み重ねるという土台があって地域の支援や再エネ開発のための資金が生み出されます。

今回募集するのは、その土台を固める電力小売事業のマネージャーです。仕事の内容は、契約や請求の事務作業が滞りなく完了するための全体管理。そして、事務スタッフ一人ひとりが仕事と生活のバランスをとって働くための調整や、チームワークづくりに尽力できる人が求められています。

マネージャ自身、仕事だけでなく家庭やプライベートを大切にして働ける人でないとダメだそう。縁の下の力持ちとして、MYパワーを支える大事な役割。やりがいのある仕事だと思います。

地域課題とエネルギーを問題を自分ごとに

 

MYパワーの事務所があるのは、豊田市足助地区にある足助病院の一角。

なぜ、病院の中に拠点があるのか。それはMYパワーの成り立ちに関係しています。

 

代表取締役の早川富博(はやかわとみひろ)さんは、長年、足助病院の院長を務めてきました。

 

地域の人がいなければ、病院は存続できないと、住民への困りごとアンケート、高齢者の見守りシステム、移動支援など、地域課題の解決に取り組んできました。

 

しかし、「外部からの補助金がなければ続けられない」「課題が地域の人の“自分ごと”になりにくい」という課題が明らかになってきました。

 

そのタイミングで出会ったのが専務取締役の萩原喜之(はぎわらよしゆき)さんです。


指を刺しているのが萩原さん、隣が早川さん

 

1980年、萩原さんはNPO法人中部リサイクル運動市民の会を立ち上げ、不用品の再利用、廃棄物の再資源化などの活動を進めてきました。

エネルギーの枯渇や環境汚染についても、萩原さんは「なんとかしたい」と感じてきました。58歳の時、福島で原発事故が起こったことがきっかけで「エネルギーのことをやるしかない」と思うようになったそうです。

萩原さんは、地域に入りこんで病院運営をする早川さんのことを知り、リサイクルと地域課題、分野は違うけれど自分と同じことをやっていると感じました。

 

自分の課題だと認識して向き合うように、人の価値観や行動を変えようとしている」と。

 

2016年、電気小売事業への参入が全面自由化。早川さんの活動をサポートしたいと考えていた萩原さんは、「電力会社を立ち上げ、その利益を地域課題解決にあててはどうか」と提案します。

電力会社をつくることができれば、「再エネなど、原発ではない電気を選べる社会」という萩原さんの理想に近づくことにもなります。

早川さんは、このアイデアを快諾。2019年6月にMYパワーが誕生しました。

 

電力事情にふりまわされ廃業の危機

 

この経緯は、前回の取材で伺ったこと。その時のことを思い出し、会議室のドアを叩きました。

迎えてくれたのは、専務取締役の萩原さんと事業本部長の関原康成(せきはらやすなり)さん


萩原さん(左)と関原さん(右)

 

「この数年で、ものすごい変化があったんです」と萩原さんは口を開きました。

「MYパワーは、豊田市、中部電力と協定を結んで『豊田市山村地域等における課題解決に向けた地域サービス』の実証事業を実行する会社としてスタートしました」

 

なぜ、電力会社と提携していたのでしょうか。

「自社で電源を持たないMYパワーは、中部電力の関連会社から電力を調達させてもらう。中部電力は、MYパワーの紹介で山村地域に入り、培ってきた技術を使ったサービスを展開する。両者にメリットがある形で提携しました」

 

「その実証期間は2023年3月までの3年間の予定でしたが、その半年ほど前に中部電力から離脱したいという意向が伝えられました」

2022年、ロシアのウクライナ侵攻の影響によってエネルギー価格が高騰。経営が厳しくなった中部電力は、MYパワーを支え続ける余裕がなくなったという理由からでした。

 

電力の調達先を失った。大変なことになっちゃったなと思いました」

電力の小売が続けられない。窮地に追いこまれたその時、願ってもない情報が耳に飛びこんできました。

 

「豊田市が管理している渡刈クリーンセンターというごみ焼却施設があり、焼却時の熱で発電をしています。その電気のFIT(※)期間が満了を迎えて、売り先を探しているということでした」

(※)固定価格買取制度のこと。「再生可能エネルギー」によって発電された電力を、買取開始から一定期間「固定」された価格で、電気事業者が買取ることを定める制度。

「渡刈の電気を使うことができれば、エネルギーの地産地消の第一歩になるし、安定供給ができる。売ってほしいと豊田市にお願いしましたが、価格の調整が難航しました。最終的に豊田市長が”3年間続けてきたことを止めてはいけない“と後押ししてくださり、契約が決まりました」

 

ほっと一安心と思いきや、次の難題にぶつかったと関原さんが説明します。

「渡刈クリーンセンターでの発電量が、MYパワーが売電に必要な量よりも4割くらい多いことがわかりました。電気は、つくる量と消費量が、同じ時に同じ量になっていないといけないので、余らせることはできないんです」

「もし余った電気を市場に売るとしたら、渡刈からの調達価格より市場への販売価格のほうが安いため、年間で5,000万円くらいの赤字になってしまうという見通しになりました」

 

協力を仰いだのが、MYパワーの株主になってくれている名古屋市の企業数社。MYパワーの電気に切り替えてもらうことで、赤字になる事態をふせぐことができました。

「よく厳しい状況をすり抜けられたなと思います」と感慨深そうな萩原さん。

電気の安定供給ができることなって安堵したものの、MYパワーがめざしているのは山村地域内での再生可能エネルギー発電です。

自然災害による停電時の電源確保や、地域のなかでお金を循環させるために、PVカーポートによる太陽光発電、河川を利用した小水力発電、木質バイオマス発電の調査と研究を進めています。

2024年2月9日住民主体の小水力発電の取組について勉強会を実施

 

 

困りごとの電話がもらえる関係づくり

 

MYパワーは、地域の課題解決に取り組む複数の地域をサポートしています。

その一つが足助地区の山奥にある大多賀という過疎集落。2021年、「自然ゆたかな田舎に障がい者支援のための拠点をつくりたい」という相談を(一社)日本福祉協議機構(以下、日本福祉)から受けたMYパワーは、大多賀を紹介しました。

 

日本福祉は、担い手不足のために使われなくなった大多賀の農地や山林を活用し、互いの森プロジェクトと名付けて活動を進めています。しかし、未知の団体を受け入れる大多賀住民の苦労は大きく、MYパワーがケアをする必要が日を追うごとに増えていると萩原さんは言います。

「大多賀には50代の役員5人が意思決定に関わっています。それぞれの方と相当な時間話をしたので、ご家庭の事情、学生時代の関係性、先祖代々の家柄まで僕は知っている。その理解をした上で、役員どうし意見がぶつかることがあれば仲裁に入っています」

大多賀の新年会に招かれるようになった萩原さん、早川さん、梅原さん

 

「大多賀の人たちの期待感はとても大きい。日本福祉の関係者が米づくりをするなど、良い変化が起きてきました。でも、日本福祉の事情で当初の計画から遅れが出ている。住民の不安が募っているのが事実です」

萩原さんと同じく大多賀の担当をしている梅原彰(うめはらあきら)さんは、大多賀住民の話を聞いたり、大多賀に出向いて活動したりする機会が増えてきました。

 

「梅原さんは、電力小売事業のマネージャーも兼ねているので、仕事の負荷が上がってきてしまっている。今後、大多賀での役割がさらに大きくなることが予想されるので、電気の仕事をやってくれる方を募集することにしました」

 

自分の夢も叶えられる仕事

 

梅原さんはどんな方なのか。お話を伺いました。

「10年前に足助に移住して、しばらく刈谷まで仕事に通っていました。朝早く家を出て夜遅くに帰るという生活スタイルに疑問を持ち、地元で働きたいと思うようになりました」

職場で鬱になったことを機に退職。萩原さんと親交があった縁で、MYパワーに入社します。

自閉症のご長男がいるという梅原さんは「親がいなくても息子が一人で暮らしていける社会をつくりたい」という思いを持ち続けてきました。大多賀で互いの森プロジェクトを進める日本福祉がめざしているのは、障がい者と地域の人々のつながりで、お互いさまで生きられる共生社会。

MYパワーとしてプロジェクトを支えることが、梅原さんの夢を叶えることにもつながる。大多賀の担当になったのには、そんな理由がありました。

梅原さんの仕事は、大多賀の人たちの困りごとを聞いて、対応すること。たとえば、こんなことがあったそうです。

「高齢のご夫婦が長年営業してきたマス釣り場を日本福祉が事業継承するという計画になっているのですが、なかなか動きがない。ある日、何でもいいからこの先変わっていくことを示してほしいと僕のところに相談にみえました」

少しでも不安を和らげたい。梅原さんは、じっくり話を聞いた後日、自分で伐採した木をカットして看板を作って持っていったといいます。

「ガソリン代や出張費はもらって、仕事として行ったけれど、作った時間や材料費は自分の負担でやっています。DIYや大工仕事が好きなので、自分のやれることを楽しくやれるならいいと思っています。大多賀に愛着があるし、僕ができることをできるだけ早くやる。それだけです」

計画が進まないのは、人材が不足しているから。日本福祉は大多賀を担当する新しいスタッフを雇う予定ですが、さまざまな事情を把握して現場で活躍するまでには、時間がかかると思われます。

 

そこで、これまで調整役だったMYパワーの梅原さんが、実行役として日本福祉の事業に関わったらどうかという案が出てきました。

日本福祉のスタッフと今後の活動について打ち合わせをする梅原さん

 

「やりたいし、やるしかない。でも、電気の仕事もしているので、このままでは時間が足りない。家庭を第一にしたいという思いも譲れません」

そこで、萩原さん、関原さんに相談し、電気の仕事を担ってくれる人を探すことになりました。

 

強くないマネージャーがいい

 

電力事業のマネージャーは、どんな仕事をするのでしょうか。

「毎月あるのは、お客さんへの請求業務。新しく契約が取れたら切り替え業務が発生します。専用のソフトを使っているとはいうものの、例えば電気料金を算出する際、国からの補助などがあれば計算式に入力する値が変わります。

細かくチェックして、忘れずに入力しなければいけない、神経を使う仕事です。実務はパートの方たちがやってくれているので、僕は全体を管理し、どの工程を誰にやってもらうかの計画を立てています」

 

「パートさんは山村地域に住んでいる方がほとんどで、みんな家庭を持っています。田舎に特有なのが、子どもの送迎問題。街に比べて交通手段が少ないので、子どもが大きくなるにつれて、親は塾や学校に送迎をする必要が出てくる。

そういう事情を抱えている人たちばかりなので、みんなが仕事をシェアして、家庭を大切にして働けるようなマネージメントが大切になってきます」

 

全体管理のほかにも、少しでも働きやすい職場にしようと取り組んでいることがあります。ひとつは、イキイキサクサク会というミーティング。

「生き生き働けるように、サクサク仕事できるようにネーミングしました(笑)困りごとを出し合ってホワイトボードに書く。それを見ながら対処方法や、役割分担をみんなで考える時間を持っています」

 

もう一つが、電気の切り替え業務のマニュアルづくりです。

「パソコンソフトの操作方法をのせたマニュアルを作り始めています。これがあれば、みんなが忙しそうにしている時に、わからないことがあっても聞かずにすみます」

 

どんな人が、マネージャーに向いているのでしょうか。

「電気の知識や経験はあったに越したことはないけれど、なくても大丈夫です。細かい事務仕事が苦にならない人、仕事の全体を把握して管理できる人がいいと思います」

 

もう一つ、重要なことがあるといいます。

 

「僕が率先してやっているのは、“自分の家庭が大切”だと取締役の人たちに伝えること。仕事の負荷が高ければ“これ以上できない”と言える、自分と職場の人たちのワークライフバランスを大切にできる強くないマネージャーがいいと思います。MYパワーは自分の思っていることが言える場所なので、大丈夫です」

「MYパワーは、稼ぐことをだけをやっている会社ではありません」と萩原さんは言っていました。地域の人たちが、自分たちのことを自分たちの責任で決めていくことによりそい、お金には変えられない価値を作っているのだと。

 

「働く人も、稼ぐだけの場にはしてほしくない」という言葉もありました。

ただお金のために働くのではなく、夢を叶えるため、家族との幸せも手放さない調和の取れた人として生きる。

そのために、みんなで努力する職場なのだと感じました。

MYパワーの土台を支え、地域の課題解決を支え、バランスの取れた働き方をしたい。

興味のある方は、ぜひ手を挙げてみてください。


株式会社 三河の山里コミュニティパワー 募集要項

 

①事務職(マネジメント)

雇用形態 契約社員

仕事内容 
・地域新電力の電力切替手続き・申請作業、請求事務作業。
・官公庁への報告作業。将来的な幹部候補生が目指せます。

求める人材
・マネジメント経験のある方歓迎!
・経験のない方でもチャレンジできるお仕事です。

こんな方に向いているお仕事
・地域活性化に興味がある
・マネジメント経験がある
・電力を扱う仕事を経験されていない方でも、地域の為に動きたい。新しいことにチャレンジしたいなど意欲的な方を募集します。

勤務地 愛知県豊田市岩神町仲田 20 ※足助病院内事務所(全面禁煙)

アクセス おいでんバス(足助病院バス停)、車通勤可

給与 月給 300,000 円 〜 400,000 円
【月収例】年収525万円/月給35万円+決算賞与(入社3年目)

勤務時間 フレックスタイム制(コアタイム無)。多様な働き方については応相談
※家庭の事情など考慮しますのでご相談ください。

休日休暇 土日祝、夏季、年末年始休暇、年間休日数:125日(令和 5 年実績)

福利厚生 
・決算賞与有(5 月:業績による)
・交通費全額支給(上限 30000 円)
・社会保険加入
・雇用保険加入
・有給休暇(6 か月以上勤務)
・通信手当
・駐車場手当有

②事務職(管理職候補)

雇用形態 契約社員

仕事内容 
・地域新電力の電力切替手続き・申請作業、請求事務作業・
・官公庁への報告作業
・パート、社員のマネジメント。
【具体的に】
月初:経理の支払い確認作業
月中:電気の支払い請求やサポート業務
月末:次回の請求に向けて登録変更手続き(労務で給与計算なども)
基本的には「会社のお金」に関わること全般がお仕事です。
責任もありますがミスなく処理できた月の達成感がやりがいにつながります!

求める人材
・未経験歓迎!(経験者ももちろん OK)

こんな方に向いているお仕事
・地域活性化に興味がある
・マネジメント経験がある
・真面目に頑張れる
・コツコツと何かをやることが好き
・違和感があったら放っておかず相談できる

勤務地 愛知県豊田市岩神町仲田 20 ※足助病院内事務所(全面禁煙)

アクセス おいでんバス(足助病院バス停)、車通勤可

給与 月給 250,000 円 〜 350,000 円
【月収例】年収375万円/月給25万円+決算賞与(入社2年目)

勤務時間 フレックスタイム制(コアタイム無)。多様な働き方については応相談※家庭の事情など考慮しますのでご相談ください。

休日休暇 土日祝、夏季、年末年始休暇、年間休日数:125日(令和 5 年実績)

福利厚生
・決算賞与有(5 月:業績による)
・交通費全額支給(上限 30000 円)
・社会保険加入
・雇用保険加入
・有給休暇(6 か月以上勤務)
・通信手当
・駐車場手当有

会社概要

株式会社 三河の山里コミュニティパワー
■ 代表取締役:早川 富博
■ 所 在 地:〒444-2351 愛知県豊田市岩神町仲田 20 番地
足助病院内(サテライト・サロン)
■ 設 立 時 期:2019 年 6 月 3 日設立
■ 社 員 数:10 名
■ 事 業 内 容:
・たすけあいプロジェクトの継承、発展
・山村地域等の課題解決のための新たなサービスの開発、実証、展開
・対象地域での電力の小売事業 ・再生可能エネルギーの普及促進

選考方法  

・応募→書類選考→面接(一次、二次)→採用  ※試用期間3ヶ月あり
・次の選考ステップに進まれる方のみご連絡させていただきます。
・取得した個人情報は、採用選考にのみ使用します。
・選考プロセスは変更になる可能性があります。
・不採用理由についての問い合わせにはお答えできませんのでご了承ください。

募集説明会
募集についての説明会を実施します。
 ①対面説明会
日時:2024年7月15日(月)14:00~15:30
説明会についての詳細はこちらをご覧ください。

②オンライン説明会
日時:2024年7月19日(金)19:30~21:00
説明会についての詳細はこちらをご覧ください。

問い合わせ・応募する

 

きうらゆか

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1979年生まれ。2014年、夫のUターンに伴って豊田市山村地域・旭地区に移り住む。女性の山里暮らしを紹介した冊子「里co」ライター、おいでん・さんそんセン...

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撮影 永田 ゆか

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静岡県静岡市生まれ。 1997年から長久手市にあるフォトスタジオで11年間務める。 2008年フリーランスとして豊田市へ住まいを移す。 “貴方のおかげで私が...

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