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ポンコツ夫の無計画脱サラ移住日記|第6話 『ぽんぽこ畑』としてハーブ栽培と市民農園はじめます!

コラム

前回のコラムはこちら↓

あっという間に3月。もう春ですね。

去年の4月に下山へ移住してきたときに、「自地区だより」で知った小さな青いお花の「オオイヌノフグリ」がまた玄関に咲いていました。

僕にとってこの1年は、人生で一番長かったなあ(苦)という気持ち。

妻は、もう1年経っちゃったのか!短すぎる(焦)という気持ち。

夫婦で感じ方が全然違います。

これまでのコラムを読んでいただいた方はご存知のとおり、ポンコツな僕ですが、前回のコラムで紹介した「あいちの山里アントレワーク実践者」という制度に採用してもらい、移住した下山地区で里山の環境を活かした事業を立ち上げようと進めてきました。

一つ目は耕作放棄地を活用した里山のハーブ事業、もう一つが同じく耕作放棄地を利用した里山の市民農園事業です。

今回は取り組んでいることの現状をお伝えしようと思います。

屋号は「ぽんぽこ畑」に決定

 

最初に一言断っておくと、僕は「ひよも自然農園」という屋号を考えていました。

僕たちの住んでいる地名「日向(ひよも)」+「自然農園」です。 

自分が考えた屋号で開業届を提出する直前、

妻から一言

「その屋号、覚えにくいし、堅いし、なんか違うな。」

僕「え・・・?」

確かに、なかなかピンとくるものが思いつかず、なんとかひねり出した屋号だったので、絶対これだというこだわりもありませんでした。

今からまた考え直すことが正直面倒。

お告げは聞かなかったことにしようとしましたが、失敗。

妻「『ぽんぽこ畑』でどう?」

僕「ポンポコバタケ?」

妻の考えでは、

子供でも覚えやすく、みんなが親しみのあるワードが良いとのこと。

(確かに的を得ている・・・でも、これを受け入れると、今度から「ぽんぽこ畑のいとうです。」
と自己紹介しなければいけない。それだけは避けたい。なんか恥ずかしい。)

そして他にも

・このコラムの題名の「ポンコツ」にもかかっている

・移住してきてよく見かけるようになった野生のたぬきがゆっくりと歩いているのをみて、僕にも、自然農で作物がゆっくりと育つイメージにも繋がる

・僕がジブリ作品の「平成狸合戦ぽんぽこ」に似ている

など、僕とは違い、ちゃんとした理由がどんどんとで出てくる。

ということでめでたく「ぽんぽこ畑」に決定しました。

かなり照れつつ初めての自己紹介。

僕「ポン、ポコポコバタケのいとうでしゅ!」

案の定、噛みました。なぜか語尾まで。

最初の2、3回噛んだのちは、流石に慣れて噛むこともなくなり、

なんか馴染んできました。

そして、僕としては意外なことに「ぽんぽこ畑」という屋号が周りにはかなり好評。

今ではとても気に入っています。

 

柵がない耕作放棄地を活用したいと始めた
里山のハーブ事業

 

昨年の2022年8月から耕作放棄地をハーブ農園に変える農地整備を始めました。

自分で栽培し収穫したハーブを使ったハーブティの開発と販売に向けて取り組んでいます。

僕たちの事業のこだわりは、自然の循環に寄り添うこと。

2年前から学んでいる「自然農」の考え方です。

この下山の自然に合うハーブを見つけるために研究中。

色々な種類を試験的に栽培しています。

バジルやペパーミント、レモンバームなど50種類ほど植えてみたところ、
2割は下山の冬に耐え切れず枯れてしまい、6割は鹿が食べていきました。

まだまだ研究を続ける必要がありそうですが、下山の環境に合う種類、鹿が食べていかない種類が少しづつわかってきました。

 

もうすぐハーブ栽培の本番、春植えの時期が来ます。しっかりと収穫ができるように進めていこうと思います。

 

地元の優良企業が後押し!?

 

と勝手にいうと誇大広告で怒られそうですが、ありがたいことに地元の企業に協力してもらえることになりそうです。

僕の事業では、販売ルートが最大の課題になっています。

事業立ち上げをサポートしていくれている「三河の山里サポートデスク」のメンターさんから

「福利厚生で社員に商品を提供しているような企業に向けて、PRしてはどうか。」

という助言をもらっていて、僕自身もその方向でPRの準備を進めていました。

そんなとき

下山では知らない人はいない有名企業「羽布建設株式会社」の次期社長が、商品ができたら検討してくれるとのこと。

とても心強い。

そんな次期社長の川合さんも下山を盛り上げようとしている人の一人。

『地元下山地区のファンを増やそう!』と、下山出身の若者たちが立ち上げたのが、

「Village Fan’s Co.」通称「ビレファン」です。

https://aboutme.style/villagefansco

地元を盛り上げようと頑張っている若者がいると知って、ますます下山が面白くなりそうです。

僕も負けないように下山を盛り上げていこうと思っています。

 

農を楽しむ場所を作りたい 
里山の市民農園事業

 

僕が2年間自然農を学んできて感じているのは、「農って面白い」ということ。

失敗したとき、、どうして失敗したのか。土中の環境のバランスが崩れていないか、
考察してみると新しい発見があり、面白いと感じます。

手間はかかるけど、機械に頼らず、昔ながらの原始的な農具で、
家族で体を動かしながら作業するのは楽しい。

ちなみにシンプルな構造の昔の農具は、きちんと手入れすれば一生もの。

足踏み脱穀機も手回しで風を送って選別する「唐箕 とうみ」という道具も、下山で眠っていたのを譲ってもらった物です。

そして、子どもでも簡単に扱える。それも魅力の一つ。

そんな子どもから大人まで楽しめる「農」をみんなで共有できる場所を作りたい、そんな思いで動き始めました。

 

現実はなかなか厳しい

 

色々と思いの丈をカッコつけて書いてきましたが、この事業での収入はまだゼロ。

しばらくは家族を養えるだけの収入を得ることは出来そうにありません。

そして、半農半Xを目指して移住したはずなのに、半農半農になってしまっているという衝撃の事実!笑

最近「X」を求めて、「ポンポコデジタル」というデジタルコンテンツの制作販売も始めましたが、まだお小遣い程度しか稼げていません。

こんな状況でも生活できているのは、こんな僕を暖かく見守ってくれている家族のおかげです。
今後、個人事業で生活できているのか、はたまた挫折してサラリーマンに戻っているのか。

僕の「ポンコツ夫の無計画脱サラ移住日記」は、むしろこれからが本番かもしれません。

これからも場を変えて、引き続き発信していきたいなと思います。

家族に愛想尽かされないよう頑張ります!

 

最後に

 

今回が縁側では最終回の「ポンコツ夫の無計画脱サラ移住日記」、少しは楽しんでいただけたでしょうか。

続けて読んでいただいている方はお気づきかと思いますが、全然締め切りを守れていませんでした。

リアルでお会いした人から、「まだか、まだか」と急かしてもらったこともありました。

楽しみにしてくれていると思うと嬉しいお言葉でした。ありがとうございました。

編集長のきうらさんには、多大なるご面倒をおかけし続けました。

お詫びと同時に、丁寧に付き合っていただき感謝です。

そして、

「どうせ書くならちょっとでも面白く読んでもらえるように書きなさい」

とコラム内でプチ鬼嫁風の妻として登場することに同意してくれた妻。

本当にありがたい存在です。

読んでくれている方々に伝わっているかわかりませんが、
実はとても器が大きくて、やさしい人ですので、どうぞご理解を。

それでは、もしまた何か書かせてもらう機会があれば、その日まで。

お付き合いいただきありがとうございました。

 

 

 

 

いとうゆうき

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1989年生まれ、豊田市出身。農学部を卒業後、施設園芸機器メーカーに就職。近代的な効率を求める農業よりも自然に寄り添った農業で生きていきたいと思い、「自然農...

プロフィール

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  1. つつい

    いとうさん
    いつも楽しく読まさせていただいております!
    ぽんぽこばたけ応援しております。

  2. いとうゆうき

    つついさん

    読んでいただいてありがとうございます!

    なんとかやっていけるように頑張っていきます!

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