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【募集終了】利用者もスタッフも「その人らしく」地域で働く/就労継続支援B型事業所よりみち

縁側求人

【ご応募くださった皆さま、ありがとうございました!縁側での募集は終了いたしました。下記の採用等にご興味のある方は、直接NPO法人みちにご連絡ください】

年季の入った独特の木造建築。陽の光が差し込む室内。仕切りの少ない空間。窓からは緑が目に入り、里山の自然が室内でも感じられる環境。

2022年5月、特定非営利活動法人みち(以下、法人みち)は、この古民家で、就労継続支援B型事業所よりみち(以下、よりみち)を開所しました。
豊田市の山村地域で初めての就労支援事業所です。

就労支援事業所とは、障がいや病気のために一般企業などでの今すぐの就労が困難な方を利用対象とした福祉サービスのこと。

その中でも就労継続支援B型事業所は、利用期限がなく利用頻度もその方のペースで決めることができます。よちみちでは、利用者さんと一緒に、主に山村地域からの仕事を請け負い、「その人らしさ」を大切にした支援を行っています。

今回法人みちは、よりみちで働くパート職員を募集します。

山村地域で障がいのある方たちを支えたい。
自然のなかで、四季の移り変わりを感じながら働きたい。そんな方に読み進めてもらいたい求人です。

 

田舎の古民家を起点に地域の仕事をする

 

移転した先の北小田町は、香嵐渓で有名な足助地区中心部から、国道153号線を10分ほど車で走ったところにあります。道沿いには古民家が点々としており、山々と田んぼに囲まれた里山は、まるでジブリ映画『となりのトトロ』のワンシーンのよう。

町内には、移住者が始めた古民家レンタルスペース「北小田の家」や、ジビエ料理を提供する「山里カフェMui」があり、それぞれのオーナーは先輩移住者として、よりみちが転入するための後押しをしてくれました。

事業所は国道沿いにあり、入り口にある浮き球でつくられた黒色のアニマルプランター2体が目印になっています。

天井に横たわる梁(はり)や軒下の造り、屋内外の細かな装飾に、古民家を建てた宮大工さんのこだわりが感じられます。
空き家になっていたこの家は、縁のある方たちやスタッフの改修作業により生まれ変わりました。

よりみちは、主に山村地域の事業者や個人から仕事を受け、利用者の工賃を生み出しています。山村地域は、高齢化、過疎化のために人手が足りず、里山の資源を活かし切れていません。そこで、人手不足を補い、地域課題解決につながるような仕事を積極的に請け負っています。

 

山道の運転技術は必須

 

取材日には、支援スタッフ3人と調理スタッフ、そして利用者4人が出迎えてくれました。この日の仕事は地域の方のご自宅庭で草むしり、もしくは室内でのお仕事のどちらかでした。

よりみちでは、同じ時間に必ず二つ以上の仕事を準備しています。一つの仕事しかないと、その仕事が苦手な方は参加が難しくなるからです。そのため、二つ以上準備し、当日利用者の方に希望の仕事を選んでもらっています。

業務用車で仕事へ向かうというので同行しました。国道を外れて細い山道にぐんぐん入っていきます。杉林に囲まれており「対向車がどうかきませんように」と願うような道のりです。

副代表の鈴木悠太さんが「よりみちでスタッフとして働くには、山道の運転技術は必須」と話す理由がよくわかります。ちょうど稲の刈り入れがはじまっており、「里の秋」を眺めたいところですが、わき見運転はとてもできません。

「よくしてくれているよ」

 

到着したのは足助地区塩ノ沢町。山の谷間にある集落です。土手にはヒガンバナが咲きほこり、遠くからツクツクボウシの鳴き声がきこえてきます。
残暑がまだ感じられますが、あちらこちらに秋の気配があります。自宅の入口には、今朝罠にかかったというタヌキが私たちをずっとみています。

草むしりを依頼した安藤之巳(ゆきみ)さんは、お一人で暮らしています。

「わしはもう84歳だでよ。草むしりがつらくなったんだわ」

そんな困りごとを足助地区の包括支援センターに話したところ、よりみちが紹介されました。安藤さんが電話をすると、二つ返事で承諾。これまでに4回利用されています。「よりみちさんは素敵な施設だよ。よくしてくれている」という感謝の言葉を繰り返していました。

作業中、鈴木さんは利用者の体調をみながら、休憩の時間を頻繁にとっています。「暑くて汗がでるけど、ダイエットになる。やっぱり美と健康が大事」という利用者の言葉に笑いがひろがります。山村の季節のうつろいを感じながらの仕事は、よりみちならではの醍醐味です。

事業所に戻ると、昼食の時間。取材日のメニューは八宝菜と鶏肉の照り焼きでした。調理スタッフの金光瑠美子さんが月曜日から金曜日まで腕によりをかけています。野菜は多めにして栄養のバランスを考えています。時には、地元からいただいた野菜が使われることもあります。

金光さんは開所当時から調理を担当しており、5年間のメニューをすべてノートにとっているそうです。同じメニューは2ヶ月間出しません。週1回は魚料理をすることがモットー。利用者からのリクエストも受け付けています。

一日外で作業をするときには、お弁当が用意されます。スタッフも、利用者も、日々とても楽しみにしている時間です。

 

仕事が増えるが人手不足も

 

代表の今枝美恵子さんは「設立して3年目頃から地域からの仕事依頼が増えてきた」と実感しています。

たとえば、地元で薬草茶を作るウコギの会からは、木々の手入れ作業の依頼があります。足助町の光明山宝珠院からは隔週木曜日に、本堂の清掃、草取り、お墓の枯れたお花を抜く仕事、毎週水曜日は農家の畑で農作業。市民団体からの依頼で斧や機械を使った薪割りの仕事もあります。


農家の畑での農作業


光明山宝珠院での掃除

「訪問して営業活動を行っても、仕事はなかなか得られない」と今枝さんは感じてきました。地域での何気ない会話や集まりの雑談で困りごとを聞いたときに「私たちなら、このようなお手伝いができますよ」と切り出すことで仕事を得てきました。

そのため、「プライベートで参加したイベントで仕事に繋がることがあります。仕事もプライベートも、あまり境がないですね」と今枝さんは話します。

足助地区にある4S(フォース)の会(障がい・シルバー(高齢者)・社協・山村の頭文字S)のネットワークによる情報交換も活きています。

しかし、仕事が増える一方で、人手不足を実感しています。

利用者の支援をするスタッフは、常勤の今枝さん、鈴木さん、パート職員の筒井さんともう一人の4人。2人のパート職員は交互で勤務に入り、常時3人の支援スタッフ体制です。今枝さんと筒井さんには3歳のこどもがいて、現在は、こども園に預けながら仕事をしています。

こどもは病気になりやすいもの。二人のこどもの世話が重なったときは、鈴木さん一人になってしまうこともあります。祝日のときにはこどもを職場に連れてくるときもありますが、なかなか集中できません。

「スタッフが足りないので、目の前のことに追われてしまうことが増えてしまいます。新しい方に来てもらって体制を整え、先のことを見据えた経営をしていきたいと考えています」

今回の募集では、障がい者福祉の経験のある方を募集します。できれば精神保健福祉士や社会福祉士の資格がある方に来てもらいたいとのこと。

「今後、精神障がいや、発達障がい等の障がい者福祉の学習をスタッフみんなで積み重ね、私たちの理念や役割にあった接し方を学びあう機会を増やしていきます。パート職員といっても、フルタイムのスタッフと同じように、よりみちの力になってくれる方に仲間になってほしい」と話します。

 

山村地域の事業所 街とは異なる

 

代表の今枝さんと副代表の鈴木さんは、法人みちとして2017年5月に事業をたちあげ、当初はデイサービス型地域活動支援センター『畦道(あぜみち)』を開所しました。

今枝さん鈴木さん

デイサービス型の場合は、地方自治体から最長5年間の支援があります。その間に経営基盤もスタッフの力量も高めて、6年目からは国の事業に移行しようと考えていました。

デイサービスを立ち上げたばかりの頃は、「環境がいいから落ち着く」「自然の中で仕事をしたい」「送迎があるから」と街から足助地区まで通う利用者が多くいました。当時は街と山村の利用者は半々。活動が少しずつ山村地域の方に知られるようになり、現在では利用者の4分の3が山村地域在住の方です。

通う施設が合わないとき、街でならば、その人の障がいにあった施設へ移動ができます。

しかし、山村地域の場合、就労支援施設はよりみちしかありません。その利用者の特性を理解すること、特に「できることや強み」に注目して支援することで、よりみちに通い続けてもらえるように努めているそうです。

具体的にはどんな支援方法なのでしょうか。スタッフの鈴木さん、筒井さんにお話を伺いました。

 

自信がないからできる支援

 

足助地区出身の鈴木さんは、日本福祉大学を卒業後に精神保健福祉分野の道へ進みました。街の病院に勤めているとき、山村地域から通ってくる障がい者と家族の苦労を知り、足助地区で福祉サービスの施設をつくりたいという想いが芽生えました。

大学の同期だった今枝さんと研修会で再会して、意気投合。任意団体を立ち上げて、地元に聞き取りを行いながら、事業所の立ち上げを進めてきました。

「愛する足助に障がい者施設を立ち上げたことで、自分の役割が果たせて満足」と誇らしげです。

それほどにまで経験を積み重ねてきた鈴木さん。障がい者福祉にさぞ自信がついてきたのだろうと思いきや、思いもかけない言葉が返ってきました。

「自信がついてしまったら、こうあるべきという考えになってしまうような気がするんです。自分に自信がないからこそ、本当にそうだろうかと悩みながら進めています。それがむしろ、いいのかもしれません」

鈴木さんの仕事の流儀は「作業内容に利用者を合わせない。利用者の特性に作業内容を合わせる」こと。

スタッフの主な仕事に、工程内容を分割することがあります。例えば、豊田市役所から依頼をうけている写真立てづくりの場合、作業はおよそ20工程。木枠に穴をあけるための印付け、穴あけ、ニスぬり、ビスどめ、焼き印、包装などがあります。

同じような作業でも、利用者によって得意不得意があります。ときには感情の不安定さもあります。その日の体調にあわせて、工程を選んでもらいます。

利用者の特性をみきわめて作業をお願いすることは、その人が「自分らしくいられること」につながっています。

 

その人自身をよくみる

 

開所当時から働くパート職員の筒井亜里沙さんは、未経験から障がい者福祉分野に入りました。

当初は手探りの状態で利用者の方との関わり方に悩む日々でしたが、今枝さんや鈴木さんがどんなことでも丁寧に教え、支えてくれるので安心して働くことができています。現在の仕事の内容は、仕事に取り組む際の利用者さんの支援や、機械での木材カット等です。

筒井さんには心がけていることがあります。それは「その人自身をよく見て向き合うこと」です。

よりみちでは、朝礼のときにその人自身で働く仕事内容を決定してもらいます。その時の精神状態や体調により、同じ仕事内容でも、集中力に影響が出ることや仕事の仕上がりにわずかに差が出ることがあるからです。

利用者が不調な場合は、スタッフどうしで情報を共有し、積極的にできていることを受け止め、一緒に仕事内容をふり返るなど、落ち着いて仕事に取り組めるようにサポートします。その人の持つ可能性を見いだし、発揮できるように支援していきたいという想いからです。

 

山村地域での仕事を楽しめる方に

 

事業をはじめて6年たった法人みち。法人の理念には、こう書いてあります。

 病気や障がいがあっても個人が尊重される活躍の場があり一人で苦しむことなく安心して暮らし続けられる住みやすい地域づくりを目指す。

 この法人は病気や障がいにより生きづらさを感じてきた方たちが、今まで歩んできた「道」を振り返り、これからの「未知」なる「道」へ踏み出すためにお手伝いさせていただく場所です。仲間とのふれあいや活動を通して、普段の生活を「満ち」足りたものにしてみませんか?(抜粋)

 

当初は、山村地域に住む障がい者のよりどころになれるのか、未知のチャレンジでした。今枝さんと鈴木さんは、理念の元、平坦でない道のりを一歩一歩着実に進んでいます。

今回、新しいスタッフが入ることは、「よりみち」が山村地域の中で今後もなくてはならない施設となる「道」へとつながります。

最後に、「どんな人にきてもらいたいですか?」と、今枝さんに尋ねると「利用者の方のできるところや強みに目を向けながら、地域での仕事を楽しめる人」との答え。

よりみちで働くことは、山村地域に住む障がい者を支え、住民の暮らしや困りごとに役立つ仕事をすること。それは、地域づくりそのものと言えるかもしれません。

自然豊かな環境のなかで、利用者もスタッフもお互いのありのままの「その人らしさ」を認め合いながら地域の仕事をする。

「やってみたい」と少しでも感じた方は、ぜひ応募をしてみてください。

募集についての詳細

 

■パート職員の一日の業務の流れ

9:00 出勤・常勤職員との申し送り

9:15  利用者通所

9:30 朝のミーティング(利用者・スタッフ全員で)、利用者の健康チェック、仕事内容の確認・決定、ラジオ体操

10:00 午前の仕事開始(10:45~11:00休憩)

12:00 昼食、お昼休憩

13:00 午後の仕事開始(13:45~14:00休憩)

15:00  掃除開始

15:15 帰りのミーティング

15:30 利用者帰宅

事務仕事(日報の作成や利用者個人記録記入等)

16:00  退勤

業務内容

・障がい(主に精神障がい)のある方が仕事に取り組めるよう支援、相談支援等。
・利用者の方を地域の仕事先へ公用車で送迎、一緒にお仕事に取り組む。

雇用形態
パート職員

雇用期間
令和4年11月中~期間の定めなし

試用期間
あり(3ヶ月)

就業場所
就労継続支援B型事業所よりみち(住所:豊田市北小田町風穴19番地6)

勤務日数
週3〜4日(月〜金曜日のうち週3〜4日の出勤。祝日も開所のため、祝日出勤もあり。2ヶ月に1回程度土日のどちらかにある地域行事に参加をお願いする場合があります。その場合は、振替休日を取得可)

勤務時間
9:00~16:00(休憩時間1時間含む)

給与
・時給1,000円
・通勤手当(交通費支給1kmあたり15円)※上限20,000円。
※精神保健福祉士か社会福祉士所持の場合、資格手当を月5,000円支給。

加入保険
・労災保険
・週20時間以上勤務の場合は、雇用保険

応募資格
・障がい者福祉分野で勤務経験のある方
・利用者の方の「できること」や「強み」に目を向けて支援を心掛けられる方
・要普通自動車運転免許(12月~3月頃まではスタッドレスタイヤが必要な地域です)
・山道での運転が苦にならない人、経験が少なければ練習し挑戦してくれる人

待遇 
・6ヶ月以上の勤務で有給休暇あり(勤務実績により最大週3日勤務なら年間5日、週4日勤務なら年間7日)

福利厚生
・健康診断費用一部助成
・新鮮な山の幸(たけのこや梅等)、野菜の持ち帰りあり(山や畑のご機嫌によります)

採用スケジュール

10月28日(金) エントリー締め切り

10月31日(月)~11月11日(金)    勤務時間と同じ時間で一日実習をお願いいたします。

その後、正式な応募の受付、面接をおこない決定したいと思います。
勤務日は11月中からを希望しますが、遅くとも12月1日からの勤務が必須です。

上記のスケジュールに実習等が難しい場合は、ご相談ください。

連絡先
就労継続支援B型事業所よりみち(担当:今枝、鈴木)
電話兼FAX:0565-77-8482(月~金曜日9時~17時)
※送迎等で電話に出れない場合もあります。ご了承ください。

応募方法
エントリー、問い合わせについては、下記ボタンからご入力ください。見学等についてもお気軽にご連絡ください。

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働くものの立場から、暮らしや労働、人とのつながり、地域づくりについて向き合ってきた。現在は、山村地域のなりわい、自給やエネルギー問題に関心をもつ。自らも畑を...

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撮影 永田 ゆか

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静岡県静岡市生まれ。 1997年から長久手市にあるフォトスタジオで11年間務める。 2008年フリーランスとして豊田市へ住まいを移す。 “貴方のおかげで私が...

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