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新居は10LDK!古民家リノベのビフォアアフター【いいかげん移住体験記#5】

コラム

いいかげん移住体験記では、2020年4月に豊田の田舎に移住した大山眞記子さんが、そこに至るまでのこと、移住してみて、をタイムリーに綴っていきます。きっちりしすぎない”いい加減”と、ちょうどいい意味での”良い加減”な体験記、はじまります。カバーイラスト:konoirokonoiroillustration

前回のコラムはこちら↓

 

引越しスタート!

 

2019年秋、地域面談を経て移住先が決定した我が家。
まずは一安心。ホッとしたのが最初の気持ちでした。

翌春の移住までしばらく時間があったので、大家さん了解のもと何度も出向き田畑の様子を見たりご近所の方とお話ししたり様子を見に行っていました。

 

4月、いよいよ引越し。

初日は各自大切なものを1品持ち込もうと決めました。
家族それぞれが選んだ物はというと…

2才「アンパンマンのおもちゃ」お風呂に浮かべて遊べるお気に入りを。

4才「レゴブロック」創作が大好き!

夫「囲炉裏の自在鉤」これから活躍の実用的な一品です。

私「家族の似顔絵」下の子が生まれ、4人家族になった記念に描いたものです。

準備を整え、午後12:00ぴったり。

せーの 「引越しします!これからよろしくお願いします!!」

皆で声を合わせ、新居に一歩踏み入れました。

止まっていた古い掛け時計を巻いて、さぁ引越しスタートです!

 

 

約1ヶ月の引越し期間

 

我が家では新旧の家を同時に1ヶ月借り、その間何度も行き来するという引越しスタイルをとりました。
運んでは整理して、掃除や片付けも同時進行です。

 

時々お友達を呼んで手伝ってもらったり外でご飯を炊いたりして楽しみながら少しづつ進めていきました。

地域の皆さんとのつながりも同時に深めていきたいと思っていたので、近所の方とお話するチャンスはいつもうかがっていましたね。まずは顔を合わせてご挨拶しようって。

今思えばちょっと食い気味だったかな(笑)

でもまぁ、それくらいの方が新人らしくていいのではないかなと思います!

 

 

いよいよ改修!

 

荷整理や掃除を進めながら、「ここはこうだったらいいよね!」と家族で要望を出し合って修繕の計画を立てて行きました。

古民家の修繕は全くの未経験。

“こうしたい!ああしたい!”と夢広がっていましたが、建て付けや老朽化の面から難しい現実もあったので、地元の大工さんや水道設備さんと何度も協議しながら進めました。

私たち家族が修繕で大事にしたいと考えたのは建物やここにある廃材をなるべく使用することでした。この土地に合った材、そして先人が大切にしてみえた物への想いがここにあると考えたからです。

昔ながらの押し入れは、竹を切り出してハンガーラックをつけ洋服仕様にしました。

やはり使い勝手のよさは重要です。

雨漏りで下がっていたトイレの天井は、木材を使用して整えました。

古民家には雨漏りがつきものなんですね。

お役御免だった洗面台ですがミラー部をお風呂の洗い場に設置しラックとして活用!

暗くて昼間でも電気が必要な廊下には小窓を設置。光が入り明るくなりました!

私の一番のお気に入りです。

お風呂の脱衣スペースには洗面台を設置しました。

家族みんなで歯磨きできるのが嬉しい!

 

キッチンは使いやすい高さでシンクと収納棚を整えてもらいました。

子ども用の作業スペースも作ったので喜んでお手伝いしてくれてます!

塞がれていた囲炉裏も活用。

直火なのでけっこう暖かいです。魚を刺して炙る台があると様になりそう。

ひび割れたすりガラスは透明ガラスに変えました。朝の日差しが最高に気持ちいいです。

外側にはカウンター台をつけました。収穫したものを置いたり、近所の方と窓越しにお話ししたりもしやすいんですよ。

夫が作ったウッドデッキもなかなかいいでしょう!

風が通って眺めの良い我が家自慢のスペースです。夏はバーベキューも楽しみました。

廃材で作ったので材料費はゼロです。

その他にも、床の凹みや沈みの修繕、温水器設置、お風呂や洗面の配管、浄化槽の点検、トイレ設置など、ライフラインは一通りチェックし整えています。

正直、これら修繕には結構なお金がかかります。

しかし豊田市空き家情報バンクにより契約が成立した空き家に対しては、修繕に必要な経費の一部を補助していただる空き家改修補助金があるんです。

とても助かりました。

 

 

神事

 

片付けの途中、ふと見た襖ダンスの奥、

丸められた神様の掛け軸と観音様の像を発見しました。

神道や宗教のことはよく分からないのですが、なんとなくこれはここにあるべきものなのではないかなぁと感じ、友人に神棚を整えてくださる宮司さんを紹介していただきました。

 

その日は晴天。

風がそよぎ、草木が揺れ、そんな音を聴きながら土地に想いを重ねます。

 

「気持ちのいいところですね」

宮司さんはそう言って庭から蔵、玄関、各部屋と、順番にお清めしお祓いしてくださいました。

神棚の前に皆で並び、場を整え、息を合わせます。

宮司さんは子供にも分かりやすいように、「これから神様をお呼びします」と言って、ヒュウという合図で神棚に息を吹き入れてくださいました。

一瞬の出来事でした。

この家に精気がみなぎったような、視界が明るくなるような、そんな感覚でした。

 

心の変化

 

子どものため。仕事のため。環境のため。

これまで、移住の理由を聞かれるとそんな言葉を口にしていた私でしたが、全くそんなことではないと自分のコアな気持ちに気がついたのもこの頃でした。

“どう感じ、どうするか”

答えは全て自分の中にありました。

これからここで始まる生活。

新たな展望。

私たち一家のあり方、成長。

自然のリズムをどれだけ吸収していけるのだろう。

そしてどんな風に呼吸し放出できるのだろう。

未知への挑戦が始まります!

 

さて、次回はいいかげん移住体験記最終回です。
移住後の暮らしや日々の出来事をダイジェストにご紹介していこうと思います。
思っていた何倍も何十倍も、いや何百倍も濃厚な日々にやっとの思いで追いついてきた8ヶ月の記録をどうぞご期待ください‼︎

大山眞記子

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京都府亀岡市出身。2020年春、稲武の築100年古民家へ家族で移住した2児の母。自然豊かなこの場所で地域と繋がりながら「農を楽しみ、恵みをいただき、休む」そ...

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