いくちゃんの子育て短歌〜春夏秋冬〜|第8回 冬・雪

コラム

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真っ白な雪が降っては溶けて、日々姿を変えていき、それに合わせていつも新しい遊びが生まれます。子どもたちにとって雪は、季節限定の最高の遊び仲間であり、たっぷりふりそそぐ空からの贈り物かもしれません。

小さな子は、なにをするでもなく雪の中を歩いているだけで楽しそう。大きくなるにつれ雪とどんどん仲良くなって、遊びもダイナミックに変化していきました。

雪がたくさん積もったときに、かまくらを作ったことがありました。夢中で作って、完成してからも、秘密基地のように日が暮れるまでそこで過ごしていた姿を思い出します。自分と同じくらいの大きさの雪だるまを作った日もありましたし、たくさん子どもたちが集まったら雪合戦で大盛り上がりしたこともありました。

雪が少ないときは、集めておままごとをしたり、雪の玉をブロックのように積み上げ、いろいろな造形作品が生まれたり。
雪の玉を積み上げたものが夜の間に傾いたまま凍って、次の日の朝に、風と寒さが織りなした新しい姿を見せてくれました。

家の周囲に、そりをするのにちょうど良い斜面が何箇所かあり、お天気や雪の量に合わせて今日はどこで滑るかを決めて出かけて行きます。

こちらから何も言わなくても、小さな子をそりの真ん中に乗せて一緒に滑る姿にジーンとしました。

雪と並ぶ冬の楽しみは、氷です。1メートルを超えるツララを見つけたり、大きな霜柱を見つけたり。バケツに水を張っていつから凍り始めるか、毎朝観察したり。そこにサザンカの花びらを浮かべてみたり。

自然のなかでの遊びは飽きることがなく、「こうしたらどうなるだろう?」という工夫や探求がどこまでも続いていきます。

雪も変化していき、子どもたちも成長していくなかで、「日々は今というかけがえのない瞬間の連続だ」と、雪と子どもたちの姿が教えてくれました。

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戸田育代

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豊田市の山村地域に夫婦で移住して11年。4人の子育て中。子どもたちと、野山や田んぼの広がるご近所を散歩することが好き。子どもの頃に海外に住んだことがきっかけ...

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